「女王陛下、ヴァーローレグからの使者にございます。」
ザーは頷くと、銀製の盆に乗せられた巻物を受け取った。 長いかぎ爪を器用に使って蝋の封印を解いて巻物を開き、中味を一瞥するやザーは深いため息をついた。
「まったく聞く耳を持たぬ者どもよ。」
ヴァーローレグのアンレルタールからの知らせは、ザーへの敬意が慇懃に書き連ねられてはいるものの、評議会が満場一致でザーの申し出を取り下げたという実にそっけないものであった。そんなザーの様子を遠巻きに見ていた側近の一人がかすかな羽音をたてながら、うやうやしくザーの足元に進み出た。
「女王陛下。聞くところによりますとひと月ほど前、我々以外の種族の者でヴァーローレグの住人と直接話をした者が居たそうでございます。」
ザーは不愉快そうに眉をひそめ、明らかにいら立ちを含んだ声で答えた。
「ヴァーローレグの砂漠にヒューマンやエルフがアンティーク発掘のために大挙して押し寄せていることは聞いています。住民と話をしたとて何の不思議もないでしょう。」
やり込められたかに見えた側近は、唇の端に一瞬ばつの悪そうな微笑を浮かべたが、ザーが玉座に腰を下ろして再びこちらを見据えるのを待って、もう一度口を開いた。
「いいえ陛下。他ならぬヴァーローレグより持ち去られた爆薬の処理を行った、ブリタニアのロイヤル・ガードの一行にございます。ヴァーローレグのガーゴイルたちは彼らに恩義があると見て間違いないでしょう。」
ザーは玉座に肘をつきながら、長いかぎ爪をこめかみに当て、何をか考えているふうであったが、おもむろに立ちあがると張りのある声でこう言った。
「その者を連れて来なさい。」
側近のガーゴイルは深く一礼し、きびすを返して去って行った。
このイベントの参照リンク: UO Herald (米公式ウェブサイト) The Awakening – Act IV
開始予定日時: 北斗シャード 5月19日(土) 22時~ 無限シャード 5月20日(日) 22時~ ※ 前シャードの進行具合により、開始時間が遅れる場合があります。あらかじめご了承ください。
集合場所: トラメルブリテイン戦士ギルド2階(六分儀座標: 10o 59′S, 1o 41′E)
※当日無限シャードはルナ銀行より 北斗シャードは二ジェルムEMホールより集合場所までゲートを設置予定です。 (ニジェルムEMホールへはブリテイン第1銀行前のゲートをお使いください。)
【お願い】 ・戦闘準備のうえお越しください。 ・貴重品などはお持ちにならないようお願いします。 ・当日はチャットチャンネル Hokuto EM Event へお入りください。 (無限シャードはGeneralへ) ・円滑なイベント実施のため、皆様のご協力をお願い致します。